ガキ使ディレクターへした質問

 バラエティー番組を制作するにあたっての質問を、ガキ使ディレクターさんに聞きました。

 以下、会話形式で記述します。



「睡眠薬や下剤は番組で使用しても宜しいのでしょうか?」

「どんな風に使うの?」

「例えば、睡眠薬をリアクション芸人に飲ませて、眠気に負けずにリアクションをとり続けることができるか?的な挑戦企画…
 下剤は、例えばドッキリ企画で、コンビの片方が仕掛け人になり、バレないように楽屋などで相方に下剤を飲ませます。その後、舞台で漫才という設定。果たして、便意に負けずにできるのかっ?…等です」

「……睡眠薬は微妙…下剤は多分まずい」

「深夜番組でもですか?」

「う~ん…………」



「では、次の質問をさせてもらいます。ガキ使のカツカレー企画を思いついた人は誰ですか?」

「あれは、松っちゃん」

「ああ…やはり、そうですか。あの企画思いついた人は凄いと思いました…」

「あの企画は、カヒミカリィって言葉ぐらいまではオーダーを通すのが目的だけど、チャゲ&飛鳥や戸塚ヨットスクールは、完全に番組内で遊んでいるよね。ああいう風に番組を壊していくことで、大きい笑いが生まれる」

 ※カツカレーの企画とは、『メンバーが喫茶店でカツカレーに近い言葉を使って注文した時、きちんとカツカレーがくるのか?』という企画です。
(例:「ケツ蹴れー下さい」と注文して、カツカレーがくるか?)



「なるほど…では次の質問行きます。タレント名を企画書に書くときは、最後に“さん”を付けるべきですか?」

「基本的には氏名だけでいいよ」

「直接口で呼ぶときは?」

「呼ぶときは、名字にさんづけだな。慣れてきたら、ニックネームで呼び合ったりもするけど。さすがに初対面では呼べない。
 昔、京大卒業したばっかりのキー局社員が、松本人志に会うなり、『まっちゃんだ! まっちゃん、まっちゃんいつもオモロイね』って言って慣れ慣れしく肩を叩いたことがあってね。我々スタッフがそいつを木陰に連れってって、『おまえ、本人に向かってまっちゃんと呼べるようになるまで、何年かかると思ってんだよ!』って説教したことがあった。高学歴ほど非常識が多いよ」



※ちなみに、ほぼ同年代のムラタさんとフジシマさんが業界内で出会ったとします。

 最初はお互い、
「ムラタさん」『フジシマさん』と、
さん付けで呼び合います。


 慣れてくると、
「ムラタちゃん」『フジシマちゃん』と、
ちゃん付けで呼び合うようになる。



 ここで、ムラタさんの立場がフジシマさんより上になると、
ムラタさんが『フジシマくん』と、
くん付けで呼ぶようになってな・・・


更にムラタさんの立場が上がると、
『フジシマ!』って、
呼び捨てになるんだよ!!





↓現役放送作家による暴露本↓
『テレビを面白くする人、つまらなくする人 単行本 – 2001/6/29
放送作家A (著)』
 実名を名乗ると立場が危うくなるからと、匿名で出版したらしいです。テレビ業界の内部事情を通して放送作家の仕事が分かります。



『放送作家のススメ (幻冬舎文庫) 文庫 – 2005/10
鮫肌 文殊 (著)』
 電波少年の制作秘話から始まり、放送作家界の日常を見事に描写。
 このご時世にかかわらずカースト制ガチガチのテレビ業界――不条理の餌食となった見習い放送作家。馬鹿ADが巻き起こす常軌を逸した業界人エピソードは抱腹絶倒ものです。



↓TVディレクターによる手記↓
『わたしは危ないテレビディレクター 新書 – 1994/1/1
生島 幸太郎 (著)』
 業界の生々しい現実を知りたいなら、ご覧あれ。



<おまけの質問>


「あの・・・
 バミリオンプレジャーナイト
 って、知ってますか?」

「知らない」

「テレ東深夜のコント番組ですけど、なんか、不思議な世界観が表現されてるんですよ。ぜひ観てみてください」
(※現在は放送されていません)


「時間あったらね」


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